Googleビジネスプロフィールで口コミを増やす方法と注意点

キーワード検索から実際の店舗へ集客できるGoogleビジネスプロフィールのなかでも、とくに効果が高いとされるのが口コミ機能です。Googleビジネスプロフィールの口コミ機能は、数が多いほど、さらに評価が高いほど、多くの顧客を店舗に呼び込むことができます。そのため、店舗は口コミ数を増やすための施策を講じる必要があります。この記事では、Googleビジネスプロフィールで口コミを増やす方法と注意点についてご紹介します。

◎Googleビジネスプロフィールの口コミを利用するメリット

Googleビジネスプロフィールとは、Googleが提供する無料のビジネスツールのことで、店舗の基本情報や営業時間、所在地、メニューやサービスなどを登録・公開できます。店舗名やサービス名を入力して検索を行うと、スポンサーの情報に次いで、周辺にある該当の店舗とマップ情報などが表示されるようになっていますが、これこそがGoogleビジネスプロフィールの情報です。検索ユーザーはここで表示されるGoogleビジネスプロフィールの情報をもとに店舗を決定したり、実際に店舗を訪れたりする傾向があります。そのため、集客を狙うにはGoogleビジネスプロフィールを隅々まで使いこなす必要があるのです。

 

とりわけ影響力があると言われているのが、Googleビジネスプロフィールの口コミ機能です。とある民間企業の調査によると「商品購入やサービス・店舗を利用する際に、ネット上の口コミ情報を参考にする」と回答した人は全体で55%でした。10代から30代の女性に限って言えば、7割を超えており、若い女性ほど、口コミの信頼度が高いことがわかります。Googleビジネスプロフィールは、世界的企業Googleが提供するビジネスツールだけあって、通常の口コミサイトより信頼性が高く、ユーザー行動を左右する重要なファクターになります。そのため、店舗がGoogleビジネスプロフィールを集客のために活用したいなら、口コミを積極的に利用するのが近道になるのです。

 

店舗がGoogleビジネスプロフィールで口コミを利用すれば、さまざまなメリットがあります。もっとも大きなメリットは、集客を自動化できることです。口コミの数が多ければ多いほど、評価が高ければ高いほど、さらなる集客効果が見込めます。2つ目のメリットは、GoogleビジネスプロフィールがMEO対策にも効果的である点です。MEO対策とは「Map Engine Optimization」つまり地図エンジン最適化のことで、Googleビジネスプロフィールと連動して表示されるGoogleマップの地図機能を利用して集客する施策を指します。スマートフォンを片手に店舗を探すことが多い現代だからこそ、効果的な戦略と言えます。メリットの3つ目は、ローカル検索の順位が上がることです。ローカル検索とは、Googleでキーワード検索を行った際にローカルの店舗やランドマークを表示する機能です。検索結果として、現在地の周辺にあるGoogleビジネスプロフィールの情報群が一覧で表示されます。Googleビジネスプロフィール上で情報を正確に登録して評価を上げておけば、ローカル検索で上位表示され、ユーザーの目に触れる機会が増えるでしょう。ユーザーは、上から下に向かって情報を読むため、上位にあればあるほど見られる機会が増え、さらなる集客につながるのです。Googleビジネスプロフィールの口コミを利用する4つ目のメリットは、顧客との信頼関係を築くことができることです。Googleビジネスプロフィールは「オーナー確認」という手続きを経ることにより、ユーザーから直接問い合わせに対応したり、口コミに返信できるようになります。顧客とGoogleビジネスプロフィールを通じて直接的にコミュニケーションすることで、「丁寧に対応してくれる」という店舗の評価が高まるのです。

◎Googleビジネスプロフィールで口コミを増やす方法

口コミを増やすもっとも効果的な方法は、Googleビジネスプロフィールへの投稿を来店客に直接お願いをすることです。非常にアナログな手法ですが、直接顔を見てお願いする方法に勝るものはありません。店舗によほど悪印象を持った人でなければ、空き時間などに投稿してくれる可能性はおおいにあります。声をかける際には、来店客の邪魔にならないようタイミングを配慮しましょう。

 

店内のポップやポスターでGoogleビジネスプロフィールの口コミ投稿を呼びかけるのも効果的です。なるべく目につきやすい場所に配置します。ただし、数多く貼ればいいというものではないので注意が必要です。アピールのし過ぎは、却って悪印象を与えかねません。来店中にGoogleビジネスプロフィールに投稿する気になった人に対し、すぐ口コミ投稿できるよう促す施策が、QRコードの設置です。来店客に手間をかけることなくGoogleビジネスプロフィールの口コミ投稿画面へ誘導できるため、非常に効果的な施策と言えます。

 

店舗の公式ウェブサイトやSNSを使って呼びかけるという方法もあります。店舗を訪れたことがある人を対象に口コミ投稿をお願いしたり、Googleビジネスプロフィールのリンクを貼って直接誘導しましょう。ウェブサイトやSNSを利用した際の注意点として、「投稿してくれたら〇〇をプレゼント！」のような特典を付けてはいけません。報酬を伴う依頼はGoogleビジネスプロフィールのガイドライン違反になるので、注意しましょう。

 

Googleビジネスプロフィールの口コミは、返信することができます。ビジネスオーナーによる口コミ返信は、店舗の雰囲気や対応についてユーザーが判断する指標となるため、場合によっては店舗全体の評価アップにもつながります。特に店舗に対する厳しい意見に対しては真摯な態度で返信を行い、改善点を模索する姿勢をアピールしましょう。好意的な意見に対しても丁寧に応対すれば、好感度がアップの効果が期待できます。

◎口コミに返信するためにはオーナー確認が必要

Googleビジネスプロフィールの口コミには、返信機能が付いています。ユーザーが投稿した内容に対して、店舗としてGoogleビジネスプロフィール上で何らかの反応を示したいときに便利な機能です。店舗に対する好意的な口コミに対しては、お礼を述べたり、再来店をお願いするような形で返信を行います。一方、店舗に対してネガティブな内容には、意見をくれたことに対する感謝や反省、今後それをどのように活かすかなどを丁寧に返信しましょう。ここですぐに反論するような対応を取ってしまうと、Googleビジネスプロフィールでも「炎上」につながってしまう恐れがあります。

 

口コミに返信できるようにするためには、Googleビジネスプロフィールで「オーナー確認」の手続きをする必要があります。オーナー確認は、Googleビジネスプロフィール上における正式なビジネスオーナーであるという承認を得る手続きです。Googleビジネスプロフィールでオーナー確認を済ませておけば、オーナーがしっかり情報管理をしているという証明になり、店舗の信頼性が向上します。

 

Googleビジネスプロフィールでオーナー確認を行うためには、電話またはテキストメッセージ、メールアドレス、録画、ライブビデオ通話、ハガキのいずれかで認証処理を行います。電話またはテキストメッセージの場合、Googleビジネスプロフィールの「オーナー確認を行う」から「電話」または「SMS」を選択します。電話を選択すれば電話がかかり、SMSならショートメッセージが送信されてくるので、そこで示された認証コードをGoogleビジネスプロフィール上に入力します。メールアドレスで認証を行う場合、Googleビジネスプロフィールで「メール」を選択します。送信されたメール内に手順が記載されているので、内容に従って手続きを完了させてください。

 

録画での認証は、動画をアップロードして行うものです。Googleビジネスプロフィールで認証に使う動画には、Googleマップでの位置確認できるような目印となる情報、店舗内の営業活動の様子を示すもの、そしてGoogleビジネスプロフィールで登録したビジネスであることを証明するものを含めて撮影する必要があります。ライブビデオ通話による認証は、Googleのサポートセンターと直接ビデオ通話でやり取りするものです。ビデオ通話時には、Googleビジネスプロフィールで登録したビジネスの所在地やオーナー権限を有していることが示せるように準備しておく必要があります。

 

ハガキによる認証は、Googleビジネスプロフィールで登録した情報が正確なものかを郵送で確認するものです。送られてきたハガキに認証コードが記載されており、届いたらGoogleビジネスプロフィール上から入力して認証を行います。ほかの認証に比べると時間がかかるため、Googleビジネスプロフィールのオーナー確認をハガキで行いたい場合は、時間に余裕をもって手続きを行いましょう。

◎口コミ投稿をお願いする際の注意点

Googleビジネスプロフィールの口コミ機能は集客を自動化させる非常に有益なツールですが、ユーザーに投稿をお願いする際にはいくつかの注意点があります。

 

まず、Googleビジネスプロフィールにおける口コミの大前提として、ガイドラインに違反してはいけません。Googleビジネスプロフィールのガイドラインでは、「虚偽のエンゲージメント」「なりすまし」「誤情報」「不実表示」を禁止しています。

 

例えば、店舗が自らの評価を上げるために別のGoogleアカウントでGoogleビジネスプロフィールの口コミに投稿する行為、これはガイドラインの「なりすまし」に該当します。Googleの理念である「世界のあらゆる場所を探索するユーザーに有益な情報を提供する」ことに反しており、Googleビジネスプロフィールの社会的に信頼を落とす行為になるため、絶対に行ってはいけません。

 

ユーザーに対して「星4つ以上の評価を入力して」など、評価の内容に関する指示を出す行為も禁止です。これはGoogleビジネスプロフィールのガイドライン「不実表示」に該当します。インターネットサイトのなかには「口コミ代行」のサービスを請け負っているものがありますが、これもGoogleビジネスプロフィールでは違反行為に該当します。口コミはユーザーが実体験に基づいて自分の意志で決定し投稿するものであり、誰かに指示された内容を投稿する行為は、情報の品質を下げてしまう可能性があるためです。

 

Googleビジネスプロフィールで口コミ投稿をしてもらう代わりに、特典や金品など見返りを提供する行為もガイドラインに違反しています。この場合は、Googleビジネスプロフィールのガイドライン「虚偽のエンゲージメント」に該当します。Googleビジネスプロフィールのガイドラインに違反していると見なされたものは削除されてしまうため、投稿の際には注意が必要です。

 

Googleビジネスプロフィールの口コミには、店舗に対して悪意を持った内容を投稿される場合があります。個人的な感想の範囲内であれば返信で対応できますが、度を越した誹謗中傷やモラルに反した口コミに関しては、削除依頼をして削除を行いましょう。Googleビジネスプロフィールでは、わいせつ、冒とく的な表現、露骨な性的描写を含むコンテンツ、アダルトコンテンツや暴力や残虐行為などの投稿を禁止しています。またハラスメントやヘイトスピーチ、不適切なコンテンツや個人情報を含む口コミも削除対象とされます。

 

削除依頼を申請しても受理されない場合も可能性としてありますが、その場合は弁護士に相談して法的措置を取ってもらうなどの対応が必要です。悪意のあるコンテンツを放置して泣き寝入りするようではビジネスにとって大ダメージなので、必要に応じて毅然としてしかるべき対応を行いましょう。

◎まとめ

Googleビジネスプロフィールの口コミ機能は、無料で利用できる、集客を自動化しMEO対策もできるなど、メリットの多いビジネスツールです。Web戦略で店舗集客を狙うなら、Googleビジネスプロフィールの口コミ投稿数を増やす施策を検討しましょう。情報を継続してメンテナンスすることで、ユーザー信頼度が高まります。Googleビジネスプロフィール運用にあまり労力を割けないと困っている店舗は、代行会社へ依頼することを検討すると良いでしょう。悪意ある口コミへの対応などもしてくれるため、Web集客に不慣れな店舗でも安心です。