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クリニックがGoogle Mapを活用して集患する方法
Google広告SEOビジネス
Google Mapは、クリニックのWeb集患を加速させる有益なサービスです。ローカル検索結果としてGoogle Map上に一覧表示される事業者情報は、Google独自のアルゴリズムによって順位付けが行われており、MEO施策で上位表示を狙うことが集患につながります。この記事では、クリニックがGoogle Mapを活用して集患する方法についてご紹介します。
◎クリニックの集患にはGoogle MapでMEO対策
店舗ビジネスやローカルビジネスにおいて近年注目されているマーケティング施策がMEO対策です。MEOは「マップエンジン最適化」と訳され、Google Map上のキーワード検索で上位表示されるよう店舗の情報を最適化することを指します。Google Mapでは「ローカル検索」、つまり現在地の周辺情報を検索する人が多く、さらに半数近くはローカル検索をしてから24時間以内に実際の店舗へ訪問していると言われています。
ローカルビジネスに特化したGoogle Mapを活用すれば、クリニックに来院する意思が高いユーザーにターゲットを絞って情報を届けることが可能になります。Google Mapはアカウントさえあれば誰でも利用できるサービスなので、「広告費にコストを割きたくない」と考えるクリニックでもはじめやすいメリットもあります。検索結果の視認性が上がるためGoogle Map活用の効果を実感しやすいでしょう。さらにユーザー側から見ても検索から一覧、詳細情報の表示から経路検索までをGoogle Map上ですべて完結できるのは大きな魅力です。Google Mapを活用した施策は、ほかのWebマーケティング施策と比較して競合がまだ少ないことや、MEO対策ははじめてから効果が出るまでのスパンが短いこともメリットと言えます。
◎Google Mapを活用したMEO対策の方法
クリニックのビジネス情報を登録できるGoogle Mapにはさまざまな機能が搭載されており、それぞれの機能をバランスよく活用することで集患の効果を発揮します。
Google Mapの基本情報には、ビジネス名やクリニック名、カテゴリ、サービス提供地域、診療時間や休診日の情報、電話番号やWebサイトのURL、ビジネス拠点などが含まれます。質の高い情報をGoogle Mapで提供・維持するため、実際に使用している名称を正確に入力しましょう。クリニック名にユーザー検索でヒットしやすいキーワードなどを含めることはGoogle Mapのガイドライン違反となり、違反した場合はGoogle Map上からクリニックの情報が削除される可能性があります。
基本情報のうちクリニック名、および住所と電話番号は「NAP情報」と呼ばれ、Google検索やGoogle Mapの上位表示において重要な役割を果たします。Google Mapのほかにクリニックが運用しているWebサイトや医療機関検索サイト、SNSなどにおいて、NAP情報の表記をすべて一致させておきましょう。例えば、Webサイトでは住所を「123番地の45」と記載し、SNSのプロフィールには「123-45」と記載していた場合、表記にばらつきがあると判断され、Google Mapの検索順位が下がる可能性があります。Webで公開しているすべての媒体においてNAP表記を統一することで、Google Mapにおいて「正確な情報を提供している」というプラスの評価を得ることができます。
クチコミはGoogle Mapのなかでも特に集患の効果が高い機能です。Google Mapのクチコミには星の数が重要ですが、わずかな数のクチコミしかない場合には信ぴょう性が薄くなるため、まずはクチコミ数を増やすよう働きかけを行いましょう。具体的には、クリニックに来院したユーザーに向けて、「Google Mapの口コミ投稿をお願いします」のように直接口頭で働きかけたり、院内ポスターやPOPなどでGoogle Mapのクチコミ投稿を呼びかけます。見えやすい場所にQRコードを掲示すればGoogle Mapへアクセスしやすくなり、クチコミ数のさらなる増加が期待できます。クリニックがGoogle Mapのビジネスオーナーとして承認を受けていれば、クチコミに返信することが可能です。ネガティブなクチコミ投稿に対して真摯に返信することで、Google Map上におけるユーザーからの評価下落を最低限に抑えられます。
初来院の患者にとって、クリニックの外観や内装、施術室や待合室の雰囲気やスタッフの様子は非常に重要なポイントです。Google Mapには写真を投稿する機能があるため、さまざまな写真をバランスよくアップロードすると効果的です。ビジネスオーナーであれば一般ユーザーが投稿した写真より優先して表示されるため、見栄えのいい写真を選んで印象をコントロールできます。Google Mapの「投稿」機能を利用すれば、クリニックのキャンペーンやイベントなどの情報を提供できます。またGoogle Mapには「予約」機能も搭載しており、オンライン予約からクリニックへ確実に集患することが可能です。
どのようにGoogle Map検索をしてクリニックに到達したかといったユーザー動向を分析するなら、Google Mapのインサイト機能を活用します。Google Mapのインサイトでは、実際にユーザーがクリニックの検索を行った際のキーワード一覧やプロフィール画面を閲覧したユーザー数、Google Mapでのルート検索、通話数、Webサイトへのクリック数、メッセージの会話数、予約クリック数などが確認できます。定期的にインサイトを確認することでクリニックに来院するユーザーの具体的なアクションを把握でき、Google Map運用をより戦略的に進められるようになります。
Google Mapにはガイドラインが設定されており、違反するとアカウント情報が削除されるなどの対応措置が取られます。クリニックとしてGoogle Mapのビジネス情報を運用する場合、必ずGoogleおよびGoogle Mapのガイドラインを確認し、違反や違反と誤解されるような行為を行わないようスタッフ全員に周知徹底しておくことが大切です。特に注意すべき機能はクチコミ、写真、動画で、正確性や適切性が細かく規定されています。Google Map上に表示される情報が正確あるいは適切でない場合、そのコンテンツは削除されるほか、タグ付けされたGoogle Map上の場所やクリニックと無関係のクチコミ、写真、動画も同様に削除されます。クチコミに虚偽の情報やスパムが含まれる場合には「不適切なコンテンツ」として検知され、こちらもGoogle Mapの削除対象となります。そのほか、ハラスメントや個人情報、子どもの安全を害するような内容のほか、クチコミのなりすましや不実表記もGoogle Mapでは不適切とみなされます。
◎クリニックが順守すべき「医療広告ガイドライン」
集患施策としてGoogle Mapを活用する際、クリニックはGoogleのガイドラインとともに「医療広告ガイドライン」を順守しなければなりません。厚生労働省が公表しているガイドラインによると、平成29年の医療法改正により「医療機関のWebサイト等についても、他の広告媒体と同様に規制の対象とし、虚偽又は誇大等の表示を禁止し、是正命令の罰則等の対象とする」と記載されています。なお、ガイドラインの適用範囲は、クリニックの提供している情報が日本国内向けであれば外国人や海外の事業者等から発信されるものも含まれます。特に注意すべき禁止事項として、以下の5つをご紹介します。クリニックはGoogle Map上で公開する情報をすべて精査し、ガイドラインに違反しないよう注意を払いましょう。
〇虚偽広告
クリニックの提供する情報に虚偽の内容が含まれていると、患者に不適切な医療を受ける機会を与える危険性があるため、虚偽広告は罰則付きで禁止されています。「絶対に安全」「必ず成功する」などの医学上あり得ない表記や、加工・修正した術前術後の写真掲載、根拠や調査方法の提示がない「〇%」のような数値データの記載などがこれに該当します。また、限定された患者に対して実施された調査や金品などのやり取りによって意図的に誘導された調査結果も虚偽広告と見なされます。
〇比較優良広告
他と比較して優良である旨の広告は、クリニックの優秀性について患者に著しい誤認を与える可能性があるため禁止されています。また、著名人との関わりを強調した表記についても、患者を不当に誘引する恐れがあるため比較優良広告と見なされます。「日本一」「No.1」「最高」等の表記も比較優良広告に該当しますが、内容にかかわる裏付けや合理的な根拠を客観的に実証できる場合に限り使用が認められます。この場合、調査結果の引用として出典、調査の実施主体、調査の範囲、実施時期等を併記する必要があります。
〇誇大広告
提供する情報が必ずしも虚偽とは言えませんが、事実を不当に誇張して表現したり、人を誤認させる可能性のあるものは誇大広告と見なされます。具体的には、クリニックの施設の規模、人員配置、提供する医療内容などに関してことさら誇張するような表現や、活動実態のない団体による認定を受けているなどの記載、科学的根拠の乏しい文献やテレビ番組の引用やリスクの協調などが該当します。
〇主観や伝聞に基づく体験談
クリニックの治療内容や効果を患者自身の体験や家族等の伝聞に基づく主観的な体験談として紹介することも禁止されています。患者の状態などによって感想はそれぞれ異なるため、第三者に誤認を与える危険性があるためです。ただし、個人が運営するWebサイトやSNSの個人ページ、Google Mapのクチコミ投稿などについては、クリニックから費用負担等の便宜が図られていなければ問題ありません。
〇誤認させる恐れのある治療前後の写真の掲載
広告でよく見かけるビフォーアフターの写真ですが、患者によって治療状態が異なるため掲載には注意が必要です。クリニックとしてGoogle Mapに掲載する際は、必須とされる治療内容や費用に関する事項や治療等のリスク、副作用についてのリスクなどについての説明を付し、誤認されないように配慮することが大切です。
〇各種法令も順守する
医療広告の規制に関しては医療法のほかに「不当景品等及び不当表示防止法」、「医薬品、医療機器等の品質、有効性及び安全性の確保等に関する法律」などがあり、違反した場合には当該他法令に基づく指導や処分の対象となる可能性があります。クリニックのGoogle Map運用には、法令とGoogleガイドライン、医療広告ガイドラインをすべて順守し、患者に正確な情報を提供することが義務付けられているのです。
◎クチコミでガイドライン違反があった場合の対応
集患に重要なGoogle Mapのクチコミ機能ですが、誰でも投稿できるため問題が起きやすく、対応を誤ると炎上する事態になりかねません。Google Mapのクチコミでガイドライン違反を発見した場合、クリニックとして適切に対応する必要があります。よく見られるガイドライン違反としては、競合クリニックによって誹謗中傷がなされるケースや、対策業者が自作自演で悪い評価をするクチコミ投稿をしたうえで「削除します」と営業電話がかかってくるケースなどがあります。クリニックのサービスに対しての不平不満、スタッフへの誹謗中傷などが問題になることが多いです。
クリニックを訪れるユーザーの多くはGoogle Mapのクチコミ機能を参考にしており、悪意あるクチコミは信用を大きく損ねることにもなりかねません。誹謗中傷など悪意あるクチコミを発見したら、Google Mapの管理画面から直ちに削除請求を行いましょう。感情的になって返信するのは悪手です。怒りがこみ上げるのを落ち着かせ、冷静に対応を検討することが大切です。削除申請を行ったからといってGoogle Mapからクチコミが必ず削除されるというわけではありません。しばらくたっても削除されない場合には、弁護士に相談するなど追加の対応が必要になります。
◎まとめ
クリニックのGoogle Map活用は、Googleガイドラインや医療広告ガイドラインなど多くの順守すべき事柄があるものの、メリットも非常に多い施策です。適切にGoogle Mapを運用することで、ユーザーから多大な信頼を得ることができ、クリニックの集患はさらに加速します。一方でクチコミのガイドライン違反などには注意が必要になるので、もし不安であればマーケティングの専門家に相談すると良いでしょう。当社では、Google Map運用代行もご案内しておりますので、お気軽にご相談ください。
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